清友さんと『封印切』について話をした。

ボクと三味線の清友さんは、かなり仲がいい。
30年来なんとなく、時間を忘れて、おつきあいさせてもらっている。
彼のいちばんイイところは、お金に綺麗なところだ。
そして人がイイ。
どちらも昭和22年生まれのおとなしいイノシシだ。
ひとまわり上の猪年が団七兄(若いですねえ)、ひとまわり下には、千歳君と燕二郎君がいる。
さて、清友さんも6月の学生教室公演で『封印切』を三輪大夫さんと勤める(D班)。
たまたま帰りが一緒になり、たまたま『封印切』の話になった。
三味線弾きさんから観る浄瑠璃と太夫から観る浄瑠璃は角度が違う。
わからないフシ(節)の言い方を二、三教えてもらった。
こういう機会はなかなかもてないものです。
越路師の語りも三味線が喜左衛門師の時と清治兄の時は少し違う感がある(高いレベルの所で)こと等を話した。
予習の折、ホンの数秒のフシとか詞の箇所を何回も繰り返して聞く。
そういう箇所が何百もある。
頭で覚え、体で覚える。
覚えたつもりで、始めて三味線弾きさんと合わせる時、蚊の鳴くような声しか出ない。
フシはメチャクチャ…。
恥ずかしいもんですワ。