夏公演の役は、夏祭浪花鑑の『泥場』の『団七』

三味線は人間国宝の寛治兄。
《団七》の人形は簑太郎君と玉女君の中日替わり。
《義平次》の太夫はこの役をやらせたら右に出る者のいない伊達大夫兄で、人形は、な、な、なんと玉男師だ。
故勘十郎師の《団七》と玉男師の《義平次》の『泥場』(長町裏の段の通称)の立ち廻りの緊迫の様は未だに瞼に残る。
勘十郎師の豪快緻密な《団七》の激情、玉男師の飄々とした義平次の命乞いの哀れさ。
アレはドラマなんてものを超えていた。
お二人とも、ホントウ~~に良かった!こんどの玉男師の《義平次》の相手役の《団七》は勘十郎師の息子の簑太郎君と愛弟子の玉女君が半分づつの日数を勤める。
胸が詰まりますネエ。
そんな場面の役が当たって光栄です。
でも、良いことのウラには悪いことがある。
悪いことのウラには良いことがある。
人生なんでも諸刃の刃だ。
心して取り組まんとあきまへん。