越路師匠の急逝。

静養先のハワイ(三月)から帰ってこられ、しばらく風邪気味で熱が下がらず、栄養剤等点滴の為大事をとって入院されたのが5月14日。
そして、41日間。
あっというま。
『潔い、死』であった。
自分で時を選んで死んだ、という感じ。
死ぬ手本まで教えて下さいました。
銀閣寺の近く、『哲学の道』を少しあがったところにある『法然院』。
運命に頼らず、すべてのシチュエーションを自分で決められた。
東京公演から帰り、見舞いに行った折、勇気を出して『私、クリスチャンですからお祈りさせて下さい』といって、師匠の手をとり声を出して祈った。
祈りの途中、私の差し出した手を師匠が強く握り返してくださった。