さん喬の「柳田格之進」を聴く。

きのう、国立演芸場で柳家さん喬の「柳田格之進」を聴いた。
「柳田」は去年、池袋演芸場で初めて聴いて感動して以来の二度目。
立ち見の盛況のなか、一時間近い高座たっぷり堪能。
お節介な番頭が、実は旦那思いの正直者であることがよく描写されていた。
ここがいちばん難しいところやと思う。
それから偽の嫌疑故に身売りした娘。
浪人の身から晴れて出世して迎えにいったら、「娘はもう、自分の娘ではなかった。
口も聞かず食欲もなく、虚ろに後ろを向いていた…」。
このあたり、凄いリアル!桂吉朝さんの最後の「弱法師」を聴いて以来の「大当り!」が、口から出てしまった。