鶴見佳子さんからHPにお便り…「人の総合力」が!!

鶴見さん、お便り感謝します。
面白い内容なので、日記にも引用させていただきます。
→《ご縁があり、先日、国立文楽劇場で働いていらっしゃる方々にお目にかかりました。
衣裳・首(かしら)・床山のお部屋を訪問させていただいたのです。
衣裳や首は、2月の東京公演の準備に入っていましたが、床山さんのおひとりは“さっき死んだばかりの腰元信夫”(御所桜堀川夜討)の乱れた髪を結い上げておられました。
日ごろは舞台におられる大夫さん、三味線弾きさん、人形遣いさんばかりに目と耳を奪われていますが、実はその奥に多くのスタッフがおられることに、改めて気付きました。
「お園(艶容女舞衣)の衣裳、見せてください」だの、「あっ、この吊るしてある衣裳、英大夫さんが3月の巡業公演で語られる『釣女』の太郎冠者ではないですか?」だの、ミーハーな質問にも快くこたえていただきました。
人形の顔や手足、髪がどう作られ、長く維持されているのか、国内で手に入れにくい材料をどこから調達してくるのかなども教えていただきました。
何よりも、誰もがそれぞれの仕事に大きな誇りをもって取り組んでおられる姿に胸が熱くなりました。
文楽は、「文化の総合力」としてだけでなく、「人の総合力」がすばらしいですね。
多面的に関心をもつことで、これから文楽がさらに楽しめそうに思えてきました。
》←衣裳・首(かしら)・床山の部屋というのはこれこそ、『THE・文楽』というべき、ディープでコアな空間なんですわ。
2月東京のプランタンレクチャーでも恒例訪問する予定ですが、皆様、床山部屋に入った途端、おおーっ、とゆう感じになりはります。
床山の高橋晶子さん、衣装の仲原圭太さん、首(かしら)の村尾愉さんら、皆、仕事中の手を休めて懇切に案内解説してくれはります。
文楽は大夫・三味線・人形の三業だけで成り立っているのではないのです。
舞台裏のこうした無限の時を経た伝統の腕前に支えられて生かされているのです。
三業なんて、ほんの氷山の一角です。
鶴見さんもホンマ、ラッキーでしたねえ。
顔が広いというのんは、人柄がいい証拠ですわ。