圓尾敏之さんからのお便り。『ホロッと…』。

→《 昨日、夕食にうどんをと、いつも行っている黒門市場のうどん屋さんに行きました。
文楽のポスターも貼ってもらい、いつも良くしていくれているうどん屋さんのおじさんですが、30日の日曜日に『夫婦善哉』を楽しんでこられたようで、さり気なく感想などを伺いました。
 そもそも、このお店、一時期、嶋大夫さんが良く通われていたようで、NHKの番組で嶋大夫さんのお顔を久しぶりに拝見したこともあって、劇場へ足を運ばれたとのことですが、「嶋大夫さん、さすがでしたねえ。
楽しませてもらいました。
それから、二番目の太夫さんも凄く良かった。
ホロッと来ました。
」と嬉しい感想を頂きました。
 念のために申し上げますが、うどん屋さんのおじさんは、私と英大夫の関係は話していませんでした。
ですから、私に気を遣ってそのようなことを言っておられるのでは無いのですね。
 そんなわけで、「二番目の太夫さん」「あの段を語っていた太夫さん」と表現されており、この機会にと名前を覚えてもらいましたが、それにしても、初めて行った文楽の最初の感想が初役の英大夫とは、私も凄く嬉しく誇らしい気持ちになりました。
 床下で聴かれたそうですが、「あの太夫さん、上手やわー、ほんま、ホロッときたもん。
」と、何度も仰っておられました。
 全体としても満足された様子で、字幕表示など、劇場が行き届いていることにも感心されておられました。
私の方も、今週末に二部と三部を楽しむ予定です。
あちらこちらから色々な評判を聞くので、今から楽しみにしております。
 それから、7月28日の日記の船木さんの感想、拝見いたしました。
いやー、何度読んでも良い文章ですね。
太夫にしてもそうですが、ああ言う文章は、若い者にはは絶対に書けませんね。
参りました。
》 ←『ホロッ…』。
感無量でんなあ。