煙芝居?and浄瑠璃文章の補輟。

川口真帆子先生が来場。
永年、新歌舞伎座の制作室にいらした方だが、西遊記を観て、『よかった。
成功ですね』。
だいたい辛口の先生。
そのあとひとこと『ちょっと煙が多い。
煙を使い過ぎ。
煙芝居みたいや』と。
確かに煙が多くて二週間も煙にムセテ浄瑠璃を語っているから喉の具合が悪い。
しかし、語りながら客席の表情を探ると、概ね喜んで下さっている。
眠っている人も無表情の人も見受けられるが、殆どの大人子供が前のめりになって楽しんで観劇されている。
普段の文楽観劇姿勢とは大きく異なる。
『新作』も大事でんなあ。
今年末の12月3日に神戸三宮の新築されたカトリック神戸中央教会で『ゴスペル・イン・文楽』を公演する。
川口先生に新たな場面の台本を書いていただいたのだが、これが又難儀。
語りやすいように、作曲しやすいように大幅に文章を補綴しなければならない。
浄瑠璃の台本というのは難しい。
原稿用紙で3枚程だが、1行手直しするのに1時間くらいかかることもある。
『簡単・省略・大胆』。
この三つが浄瑠璃本には肝要なのだが。
1週間でまだ原稿用紙1枚…。