桂 吉朝さんの『どうらんの幸助』絶賛。

吉朝さんの独演会(フェスティバルリサイタルホール)に行く。
まあ、常に賞賛を浴びてる人を褒めてもしょうがないが、明治大正の頃の風俗をこの2002年の空間に生かして笑いをとっているのはスゴイ。
古典が生きている。
決して、現代に媚びた芸ではない。
テレビなんかに出て、そこで得たしょうむない『受け』でがんじがらめになってしまい、本題に入る前に沈没する落語家とはちゃいまっせ。
朝太郎さんのとぼけた手品も良かった。
鳴り物もうまく入っていた。
『質屋芝居』の裏門の侍の陰の声(やっぱり米左さんでした)もいい口さばきをしていた。
独演会とはいっても一人だけの力では感動は生まれない。
観客も含めて、舞台に関わるもの全員のチームワークが大事だ。
ほのぼのとしたいい心持を得た。
帰りに阪本晃二氏らとキタの『うちだ』で食事。
世間の憂さを忘れた夜でした。