琵琶湖のギニアールさんの家に。

琵琶湖畔、湖西線の比叡山坂本駅から車で数分のところ。
その、琵琶湖が眺望できるギニアールさんの家に招かれた。
スイス人のギニアールさんは奥さん共々、来日された頃からの文楽ファン。
あの道頓堀朝日座もよくご存じ。
大学の先生で、筑前琵琶の奏者でもある。
同道したギニアールさんのファンの写真家佐藤順子さんと、居間で『与一』の演奏を聴いた。
感想を求められたので、こう言った。
コブシを廻す時はもう少し高い音階にしてユックリ廻すこと。
見台をもっと高くして、背中をピンと伸ばして譜面を見ること。
語尾が『て』と『で』で終る時に難がある。
スイスチーズとシャンペンをいただきながら、そんな感想を伝えた。
しかし、ギニアールさんの日本語は明瞭で、琵琶のバチ遣いも見事。
さすが長年、山崎旭翠(今年100歳の人間国宝)さんに師事されているだけのことはある。
熱心努力は何事をも終には可能にしてしまう力がある。
実に恐ろしい。
夕飯は和風ホンデュ。
昆布と鰹の濃いめのだし鍋に鮪や鯛、海老、牡蠣をさっとつけて食べる。
奥様工夫の数種の薬味もグッド。
煮野菜もいただいたあと、湯掻いた日本蕎麦を入れてツルット食べた。