安養院素浄瑠璃『壺坂』。桂川あかねさんからのお便り。

→《素晴らしい一夜でした。
真言密教の荘厳華麗な本堂で聞く『壷阪』は格別有難く、改めて説教節に端を発する浄瑠璃という音曲の根元に触れた思いでした。
英大夫さん清友さんの息の合った熱演に皆さんすっかり引き込まれていましたね。
お壇家さんが中心で素浄瑠璃は初めての方が多かったと思いますが、実に熱心に耳を傾けていらっしゃいました。
善養寺恵介(昨冬の文楽東京公演の折、『山科閑居』の本蔵の尺八を受け持たれていた方だそうです!)さんの尺八も、お庭の竹林を渡る風の様な響で、印象的でした。
実は我家は安養院には少々因縁めいた御縁がありまして…当夜は家族揃って拝聴に上がりました。
不思議な縁に結ばれた忘れがたい一夜となりました。