賀茂川からの涼風を受けて…師匠のお稽古

なんとか、クリアしました。
枕から段切りまで、思いの他、丁寧に教えて下さいました。
『封印切』の芸の口伝はこうなんだよ、と言う熱意が伝わってきました。
細かい節とか音(おん)、コトバの高さ、速さ、強さ。
私の危うい部分は一緒に声を出して語って下さいました。
すぐ近くを流れる賀茂川からの涼風を受けてスムーズに運ばれた稽古でしたが、途中、梅川の忍び泣き『舌を切っても死にたいと、悶え伏したる苦しみを…』の所で、ナ、ナ、ナント右翼の街宣車が丸太町通りを通過し、部屋にもあの『君が代』の大音響がビンビン入ってきました。
ボクは音の調子を外しかけましたが、師匠が助けて下さり何事もなかったかのように事が運ばれました。
この浄瑠璃は、八右衛門と忠兵衛のコトバが最大のポイントですが、そこに来るまでの枕から禿(かむろ)の唄の20分位(お客様には、一番眠たい所)が、難解を極めるのです。
お稽古の後、『天下茶屋の土佐大夫師匠の封印切が良かった。
特に、八右衛門のコトバが耳に焼き付いている』と、おっしゃってました。
明日から、愈々、平行して、『勧進帳』の勉強を始めます。