今日は大阪のサンケイホールで桂吉朝独演会。

以下、私のパンフレット文章→《人形の出ない『素浄瑠璃』では、太夫は筒一杯声を張り上げ汗を流しながらも、見台の床本をチラチラみてます。
呼応して、横で三味線が始終ベンベンベン。
だから客は、床から少し離れた場で、語りのイメージを無意識に再生しなければならない。
『落語』は、落語家を見た目が即、噺の世界だ。
横に三味線弾きもいない。
落語家はひとりで、目も口も鼻も歯も使い、客をパカッと取り込まんとあきまへん。
卓越した口捌き、コトバの運びを展開する吉朝さん。
顔芸というか形態模写も、目のシンに焼き付く冴えがおますなあ。
第一、オモロイ。
『質屋芝居』で高師直が塩谷判官に「鮒だ、鮒だ、鮒ザァムラァイダァ~」ときめるところ、カッコよろしい。
以前、聴かせてもろてて椅子ごと翔び跳ねそうになりました。
気張らんと普通にやってはりますわ。
語り、模写、芝居。
どれひとつをも突出させないで商売しているのが憎いなあ。
》…続く