越路師匠のお稽古『曽根崎心中・生玉社前の段』

3時からのお稽古だから、午前中は『本読み』(ホンヨミ・太夫が床本を読みながら予復習すること)に費やした。
2ヶ所だけ、よく解らないところがあった。
曖昧なまま、師匠の前に向かった。
恐れ入りました。
注意を受けたのが2ヶ所、正に私のワカランかった箇所なのだ。
今更ながらに師匠のスゴサを感じた。
その一つは『初ぢゃないか、初、初。
と呼ぶに、お初は走り寄り、ノウ徳様かどうしてぞ・・』の『呼ぶに』の言い方だ。
もうひとつは、『この徳兵衛そのような、押し付け祝言、いやでござる』『徳様、嬉しい。
そうしてその後は…』の『徳様、嬉しい』と言うお初のコトバの言い方だ。
注意しながら実演してくださった師匠の語りは、耳に焼きつきました。
一緒に京都迄同道して下さった喜左衛門兄には頭が下がります。
節から詞への変わり目のイロの弾き方等、ホンマにこちらの感情を掴んで、乗せてくれはります。
おだてられて木に登った豚の心地でんなあ(心地です)。