お好み拾い読みメモNO2。『十代若大夫』・『椿姫と五代弥大夫』

『25年11月には、三代呂大夫が十代豊竹若大夫を襲名し、ゆかりの「市若初陣」で披露する。
義太夫節史上、政大夫に匹敵する大変な名跡である。
大正9年(1902年)まだ端場語りのこの人が、どういう経緯でか二代若大夫の前名嶋大夫の七代を継ぐにあたり、楽屋では相当問題になった。
古靭大夫は賛成し、最終的には名庭弦阿弥が了承したとは聞くが、若大夫はさらにすごい名跡である。
』―――― ―――『32年3月、次なる赤毛物は「椿姫」。
この首は新調せずマルグリットは娘、マルマンは源太、ジェルモンは定之進、伯爵は陀羅助という異なもので、アコーディオンも出た。
不思議な事に「椿姫」は明治期の五代弥大夫の五行本が、翻訳長田秋涛(オサダシュウトウ)で存在するという。
なんのためにそんなものを作ったのか。