言葉ではなく手のひら

日野原重明さんは言います。
「…悲しみは言葉では癒せない。
当人が独りで耐えるしかありません。
でも周囲はその人がもたれる柱にはなれる。
同情ではなく共感を持って、一緒に悲しむことです。
言葉ではなく手のひらで触れ、そばにいることを伝える。
手のタッチは心へのタッチになる。
」~ 僕も20年以前、五歳の娘を肺病で突然なくしたとき、慰めの言葉はかえってつらかった。
たったひとりのある方が、悲しみにある僕を見て、咄嗟に知らんぷりして向こうへいった。
そのとき、ありがたかった。