ボリショイ劇場やモスクワ芸術座に通う同じ観客が文楽を鑑賞する。
前2日、客席からモスクワの熱い雰囲気を味わったせいか、床に上がって生玉の段の第一声を発したときは感無量。
ど真ん中の通路際席に昨夜舞台でみたタバコフ氏の姿があったからまた、感動。
聞くところによると昨日の舞台稽古の模様が日本では午前11時のNHKニュースに流れ僕の語る顔が一瞬どアップされたらしい。
生玉の段から天満屋、道行と順調に終わりカーテンコールの時にはタバコフ氏が咲大夫兄のところまで花束を持っていった。
鳴りやまない拍手を受け即興の野崎村の連れ弾きを披露したら曲に合わせて手拍子が沸き起こった。
終演後、日本大使館主催のレセプションで河野大使としばし歓談。
私の知人のRH嬢は河野氏とは前からの知り合いで、連絡が行き届いており話が盛り上がった。
感謝。
レセプションには現代ロシアのアニメ作家のユーリ・ノルシュテイン氏の顔もあり、初めて文楽をみて、「ギリシャ悲劇を観たようだった。
文楽という東洋の演劇にギリシャ劇との共通点(太夫・三味線・人形という三位一体のカタチ)を感じた。
とても興味深かった」と、話してくれた。
レセプションのあと、興奮を覚ましに大場氏と赤の広場へ。
白夜とはいえ、夜11時となるとほんのり暗くなりはじめる。
カフェでウォッカをなめながらメルヘンな情景を楽しんだ。
彼は明日、ヘルシンキにとぶ。