俊太さんからの便り。

今日は声が少しかすれ気味で悔しかった。
簑助兄にもたいへん申し訳ない思いです。
しかし、俊太さんからこんなメールをいただき、励まされております。
→ 《今月は大阪行きを予定しなかったのですが、「英さんが14歳の少女!こ、これは聞かずばなるまい」と思い、一昨日(18日)行かせていただきました。

『桂川~』。
面白かったです。
少女(と言っても当時だと嫁入り数年前でしょうが)のパワーに押され、中年男が結局心中という形の死を選んでしまうという、ちと変わったお話ですね。

お半が大人の男との恋愛や不義という関係、また心中ということ自体に魅せられてしまっていて、その思いの強さに、長右衛門が巻き込まれ、やむなく、という構造が、心中するより道のなくなった男女の哀れさが心に染みる他の心中ものとは異なり、新鮮でとても面白かったです。

「道行朧の桂川」の英さんは、中年男を心中へと巻き込んでいくお半の少女らしい一途さと昂揚ぶりを表現しておられ、この心中物語の「肝」を伝えておられましたね。
高いお声が初々しく!
心中に向かっていく他の心中ものの女たちとは違って、お半には恋愛や死に対するリアリティがあまりなく(妊娠はしちゃってるけど)、それらに憧れる(?)純粋なパワーだけがある。

「道行」の段は、彼女のこの憧れが実現化していく場面ということで、華やぎや不思議な力強さもありますよね。

少女との「淫行」は中年男には文字通り「命取り」、というありがたい教訓(笑)。
あの一夜がなければ、刀も無事だったはずであり…。
ヒーロー長右衛門はひたすらトホホキャラで、そんなトホホさが身につまされる物語でもありました。

来月は昼夜両方の舞台。
楽しみにしております。
》 ← ホントに、慰められてます。
m(__)m。