「淡路町の段」千秋楽。

意義のある公演でした。
原宿文楽の時が初役(清友)。
その時は『妹背山婦女庭訓』の山の段を終えられたあとの住大夫兄と燕三(先代)師にお稽古していただいた。
二度目は地方巡業(清友)。
この時は越路師匠のお稽古。
そのあと、団七兄と南座で。
今回は四度目。
いままで何回も叱責され、失敗を繰り返したうえの舞台なのだ。
綱大夫兄にお稽古していただいた。
先代から継承された「淡路町」の匂いに震えた。
三味線は清治兄のお稽古。
清友さん(彼も四度目)も真剣そのもの。
技術的なものがクリアーできてくると、最初からある「頭でっかち」が少し、溶けはじめる。
あたまのなかで先行している芸談や口伝に、生身のからだが追い付いてくる。
語りながらそんなこと、感じました。