『禁酒して深夜…』←松下豊美さんの発表会日記。

松下さんからも感激便りがきました。
どうか、読んでやってくださいませ→《義太夫を習い初めて2年と2ヶ月。
8月11日は義太夫教室の2回目の発表会(『酒屋サワリ』)でした。
去年の発表会(『壺坂サワリ』)は、人前で語っているうちに心地よくなり、カメラマンのシャッター音に酔い、とっても気持ちよかった~!が感想でした。
でも、振り返ってみると練習不足だった部分はやはり本番でもちゃんとできなかったし、途中で息が続かなくなり、持久力のなさを強く感じました。
(たった7~8分なのに)。
この反省をもとに、「今年の発表会は自分が納得できるところまで練習するぞ~」と、先週7月31日からの個人稽古に臨みました。
が、しか~し、元来自分にとっても甘いわたくしのこと、そんな通りにはいくはずがありません。
師匠に指摘されたことを克服できないまま、翌日の稽古に行ってしまい、叱られたことも...このままではまた去年のようになってしまうと、今週の月曜からは禁酒を心に決め、ご近所に申し訳ないと思いつつ、夜中に練習を続けました。
当日の会場は、朝陽会館の能舞台。
舞台にあがる練習などをしていると緊張は高まるばかり。
出番までの間、しっかり覚えたはずの音がわからなくなって、壺田さんに教えてもらったり、義太夫教室の呼吸法を一緒にやってもらったり。
いざ本番。
練習してきたことをすべて出し切ることだけを考えて、見台の前で居ずまいを正しました。
さぁ、はじめの音「あ」やった、ちゃんと出た! 後は師匠にアドバイスしてもらったことに注意して...。
自分でも驚くほどいつもより三味線がよく聞こえるし、客席もよく見える。
前列の子供が何か話し始めたので 「あ~、つまんないんだろうなぁ...でももうちょっとで、いいところになるからね。
我慢してね」なんて思ったり。
語るって、やっぱり気持ちいい!(落語の「寝床」にならないよう気をつけなきゃ。
)こんなに楽しくて貴重な体験をさせていただけたのは、多くの方のおかげと感謝しております。
本公演中にもかかわらず、真剣なお稽古をしてくださったお師匠はん。
師匠の熱意のおかげで、あきらめず続けられました。
師匠に出会えて本当によかったです。
同じく本公演にでながら、連日個人稽古で三味線を弾いて下さった団吾さん。
三味線さんは、太夫のバイオリズムもわかるそうで、私が落ち込んだのも、団吾さんが気づいてくれ、後で師匠に進言してくださったとか。
三味線の調子を合わせるだけでなく、そんな気遣いもしてくれてたんですね。
プログラムの作成などをお手伝いいただいた師匠の奥様。
当日の準備や着付けまでしていただいた希太夫さん、呂茂太夫さん、貴太夫さん。
プロの太夫さんに着付けをしていただくなんて、ほんと有り難いことです。
本番まで、テープを聴いて練習したり、呑気に肩ぎぬをつけた写真を取り合うなど、自分の緊張をほぐすことしか頭になかった私とは裏腹に、裏方としていろいろと動いて下さった男性方。
印刷をはじめ、いろんな準備をしてくださった壺田さん。
三人もの着付けをしてくれた田丸さん。
前日に応援メールをくれた方々。
会場をお世話してくれた佐藤さん。
いつも個人稽古の時にご一緒だった安藤さん、桝井さん。
私が叱られて落ち込んでいる姿もよくご存じだったので、本番を無事終えた私を一緒に喜んで下さったのが、とても嬉しかったです。
長時間にわたる発表会にきてくれた方々。
まだまだ私が気づかないところでいろんな方にお世話になってるんだろうなぁ。
素敵な方々と特別な時間を共有でき、本当によかったです。
すべてに感謝。
》。