「新人部員、個人レッスンで奮戦す!」。
面白いお便りが届きました。
ご覧くださいませ。
→《昨年7月から英大夫師匠のもとで義太夫節を習い始め、教室での集合レッスンを8回受けた。
今年の夏には発表会をすると聞き、それに備えて春に1回、発表会直前に1回、個人レッスンの機会が設けられることに。
先輩たちからは「個人レッスンを受けると奈落の底に落ちまっせ」と聞いていた。
集合レッスンの時にはデキてるつもりになっていても、自分一人でお師匠さんの前で語ってみると、いかにできてないかを痛感するという。
ここまでできていないのだ、と奈落の底に落ちるのだという。
昨日、今日と連日、個人レッスンを受けた。
1人15分だけど、お師匠さんの向かいに座り、プロの指導を独占する。
しかも左隣では竹澤団吾さんが弾いてくださる。
二人とも、さっきまで国立文楽劇場の4月公演の舞台にいらしたばかり。
なんというパラダイス!こんな機会を逃してなるものか。
普段は正座なんかできないくせに、正座していることを忘れるほどまたたく間に15分が過ぎていく。
初日は隣の三味線の音がまったく頭に入ってこなかった。
あんなに大きい音量なのに、まったく聞こえないのだ。
2日目は、三味線の音をとらえる耳が少しだけできていることに気付く。
うわ、今日はちょっとだけ三味線が聞える。
楽し、うれし、ありがたし。
その様子をテープに録り、自宅でスイッチをいれる。
がーーーん、下手くそ(予想はしていたけどね)。
お師匠さんが一緒に語ってくださるのだけど、その音程と完璧に外れていたら、これは自分の勉強不足、落第点とわかる。
ショックだったのは、お師匠さんの音程から「微妙に外れている」ところがとても多いことだ。
半音ずれてる、半音の半分ぐらいずれてる・・ことがテープでわかる。
声を出していた時ではイケてると思っていた部分でも、できてませんぜ、とテープレコーダーが冷酷に私に告げる。
これをどう修正したらいいのだろう。
私には確実に音をとらえる耳がないんだろうか。
う~む、これが噂に聞いた、奈落の底かしらん。
》←明日に続く