『日本看護学校協議会学会』で。and、初日の『夫婦善哉』感想お便り『大夫さん自身の背負ってきた…』

 昼過ぎに、中之島の大阪市中央公会堂で『酒屋のサワリ』。
三味線は清二郎君。
人形は勘十郎さんら(清之助・一輔)。
 ナント、千葉の八千代台から毎東京公演のたんび、10数名連れでお出で下さる山田里津様が、日本看護学校協議会の会長!公会堂二階席まで一杯の1200人くらい。
 『酒屋のサワリ』のあと、『文楽のヒロインから学ぶ感性について』と題して僕が講演(40分)。
スムーズに運ばれ、山田先生も喜んでくださり、安堵しました。
 それから、昨夜の初日『夫婦善哉』感想お便りが壷田典子さんより届きました→ 《初日第3部拝聴しました。
英大夫さんの持ち場は難しいけどええとこですね。
前後のお茶屋とかカフェとか法善寺横町など、ぱあっと派手で目を引く場面ではなく下町の貧しい路地の一角、間借りの一部屋…。
 舞台が上下したり、折箱が乱れ飛ぶ喧嘩シーンなどもありますが、基本は登場人物のぽつぽつとした会話で芝居が進行していきます。
こまっしゃくれた町の子供、両親の慈愛、おときの心遣い、文句言いながらも心温かな大家さん、柳吉の場に不釣合いなぼんぼんぶり(でも魅力的!)、そして蝶子の心の揺れ動きと決心…。
 下町で互いに労わり互いに思いやり生きている人々の息遣いを肌で感じる… 勿論技術も欠かせませんが全体に流れるこの空気はいくら練習しても出せるものではない、大夫さん自身の背負ってきた歴史とか人生観などが滲み出ることでしか表現しえない世界やと思います。
 そして今回英大夫さんにこの配役が回ってきたことに深く頷きました。
》 ← なかなか臨場感に溢れた文章ですねえ。
『大夫さん自身の背負ってきた歴史とか人生観などが滲み出ることでしか表現しえない世界』…。
なるほど。
ええことゆうてくれまんなあ。