能の井上裕久(ヒロヒサ)さんとのパフォーマンス。

江戸明治から続く替謡(カエウタイ)の現代版3曲で軽く肩ほぐし。
替謡って、木版本があるくらいだから、江戸から明治にかけて、余程流行ったらしい。
勿論、元の謡(安宅など)をまず披露してから現代版パロディ(オバチャンやらタイガース風刺)を謡った。
これで、観客の緊張が和らいだ。
それから、井上裕久さんと、能と文楽についての対談。
お互い、ようわかりませんねん、教えてください、という本音トーク。
そして、文楽『日高川』の清姫の語り(団吾君)。
文楽『恋女房染分手綱』《能舞台定之進切腹》の劇中劇『道成寺』部分奏演。
日高川は大丈夫やけど、本業の能楽師さん達の前での能の語りには冷や汗。
休憩後、井上さんに吉浪壽晃(ヨシナミトシアキ)さんと寺澤幸祐(テラサワコウスケ)さんを加えての素謡(すうたい)『道成寺』。
全員、観世流シテ方。
囃方なしの、究極的アカペラ!アッというまの40分。
御簾の中、両脇の行灯の明かりで浮かび上がる3人の顔カタチ。
東放学園の前田さんの演出も見事!涙を流す女性の姿も。
3人の能楽師の楽屋などでの気品のある立ち居振る舞いには、感心させられた。
あらゆる意味でいい勉強させてもらった。