東風(ひがしふう)と西風(にしふう)について

義太夫節とは《浄瑠璃》というジャンルの中のひとつの音曲です。
その浄瑠璃の中には他に、清元、常盤津、新内、一中節とかがあります。
しかし、その諸々の節の中で義太夫節が一番難解で大音声を必要としますから、《音曲(おんぎょく)の司》とも言われています。
ところで、東風、西風について。
西風が元祖竹本義太夫の流れ。
末弟の政太夫の小音怪力の感情描出の巧みさを義太夫が惚れ込んでのはじまり。
東風は義太夫の高弟、豊竹座の元祖若太夫が義太夫から離れ一座をなしてからの流れ。
西風は地味、質実剛健、腹のかかり具合が正味。
東風は艶麗、正味大音声、凝った曲節。
てな具合。
両座が道頓堀の西と東に位置していたことからの由来です。