『ワンセンテンスの正解音域』にすがりつつ・・

昨日の続き・・『コレヤ!』と、ほんのかすかなきっかけを掴むと、『引窓』のスベテの濡髪長五郎のコトバに応用しょうとしますが、中々うまくいきません。
しかし、所々、コレヤ!が見つかります。
その所々が貴重なんです。
荒涼としたコトバ砂漠の中のオアシスみたいなものです。
正解音域に少しでも触ると芝居感覚が蘇り、呼吸も整えられ、再び創造の世界へと潜りこんでいけまんねん。
長五郎がわかりだすと、十次兵衛、そして一番難しい婆の語りの描出に専念できるようになります。
この『引窓』で、越路師匠に『ワシがお前からとらなあかん良さが、お前にある』と、30年の弟子生活で初めてのお褒めの言葉をいただきました。