桂吉朝(きっちょう)さん、簑太郎さん、玉女さんらと話す

昨夜、表題に上げた面々と、落後文楽共通のファンの計らいで、談笑する機会を持ちました。
…公演の前半のある日、間(ま)といい響きといい、何ともいえない名調子のかけ声が掛かったんです。
口上が始まりお辞儀をし床本を上げ下げする時『ハナブサ大夫!』、『悪い人でも舅は親』というコトバにかかる直前、団七が赤い頬かむりをハラリと落とすと鐘がゴーン、その時『ミノタロウ!』。
その声の主は吉朝さんでしてん。
…団扇とか刀とか湯飲みを持つ時、人形の手が自然に持っているように見せないといけない(だから、本人の指は常に小道具の下目に位置すること)。
小道具を扱う時の玉男師の指の捌き方が素早い。
何回目撃しても習得出来ない(簑太郎、玉女談)。
まるで手品師のよう。
簑助兄も然り。
芸の真骨頂の『腹芸』で勝負できるようになるまでに、メチャ繊細な技術の修練の積み重ねを経て、克服していかなければなりません。
何十年もかけて。
これは太夫にも三味線にもあてはまります。
五時間程、皆よう喋りまくりました。
吉朝さん、又、11日か12日にいらっしゃるとのこと。