NT樣より『和田兵衛』の熱血感想お便り。その一。

→《今回もそうですが、前回務められた酒屋の端場でも、始めに婆が出てきましたね。
前回の婆は出来の悪い丁稚の長太に阿呆阿呆と言いながらもその言葉の底に慈愛を湛えていて、それがなおさら後の悲劇を引き立てているように聴きました。
そして今回は武家の女、あぁ、酒屋の婆とは全然違うなあ…強い人やなあ…と、同じ婆でも語り方で全く違う人格を描きだしていらっしゃることに驚きました。
と途端にその気丈さの裏にある小四郎への愛情とそれを押し殺しさねばならない身も裂かれんばかりの辛さが急速にぶぅわあっと膨らんで私の心に襲いかかってきました》