「平右衛門」の出

「平右衛門」は舞台途中からの出。
『ヤレ、リョウジなされまするな!…』で舞台下手から出ていく。
出の前には住大夫兄と嶋大夫兄の楽屋へ挨拶に。
ほんでから、舞台裏を「平右衛門」カラーの肩衣袴足袋姿で白扇を腰に差して上手から下手へそろっと歩いていく。
由良助の玉男師匠と舞台裏の暗いところで擦れ違う。
『お願いします』と僕。
『ああ、ごくろうはん‥』と玉男師、飄々。
下手に行き、スタンバイ中の勘十郎さんと又、挨拶(舞台では由良助と三人侍とのカラミ最中)。
もうすぐ出番や。
無本語りの途中で頭が真っ白になり言葉に詰まったらどうスンネン?逃げ出したい!たまらん時やわ。